再発。再手術。

前回の手術から期間にして半年。
再びめまいに襲われる。

まさかとは思い
腕の脈を測ってみると
明らかにズレている心拍。
妻に測ってもらっても変わらない。
間違いなくズレている。

翌日直ぐに病院へ行き
ホルター心電図で心電を確認すると
また前回同様、
おかしくなっているようだ。


4月から職場も変わり
明らかにストレスが増えた。

元々気い使いな性格。
小さなミスで追い打ちがかかる。
輪をかけてミスが重なる。
はけていかない仕事。
ストレッサーに対処出来ていない自分。
慣れない環境に耐える日々。

毎日仕事中に心臓が「ギュッ」と
締め付けられる感覚が襲う。
ストレスを全く回避出来ていない。
嫌な予感はしていた。

週末のストレス発散も
結局仕事のことを忘れられず
憂鬱な月曜日。

そんな日々が続いていた。
心臓への負担…間違いなくストレスだ。
ストレスを回避する本なんて
山ほど読んできた。
書いてあることなんて
だいたい同じ。
自分の性格は自分が一番分かっている。
簡単に言うけどそれが出来るなら
こんな事にはなっていない。


術日前日に入院。
再び田舎から両親も来てくれた。
親不孝…すまない。。

2回目ということもあり
ある程度手術に対する心の準備は
出来ていた。
前日夜も何とか睡眠を取った。

でも手術直前になって怖さが戻ってきた。
減る口数。長い待ちの時間。
家族に話しかけられても会話にならない。
喉は緊張でカラカラだ。

看護師さんに呼ばれ車椅子に乗る。
また来たのだと改めて感じる。
廊下がすごく肌寒い。



処置室には今回も
ミスチルの曲が流れている。
ホッとする。

今回は前回と異なり
全て足からカテーテルを入れた。

入ってくるチューブとワイヤーの感覚も
変わっていない。そりゃそうだ。

麻酔をしてもらうも
脚の付け根に広がる鈍痛。
チューブを差し込んでいる。

ワイヤーが心臓に到達すると
期外収縮が発生する場所を探す。
しかし、こんな時に限って
心音は穏やかで期外収縮が起きない。

期外収縮を誘発する薬剤を
いくつも投与したが起きるのは1、2発程度。

突然、心臓が激しく動き出す。
息苦しさに呼吸が荒くなる。
今までにない感覚に焦る気持ち。
先生たちにも一瞬動揺が走る。
それが僕にも伝わり更に焦る。
どうやら心臓が発作を起こしているようだ。
「おさまれ…おさまれ…」
操作出来ない心音にもどかしさが募る。
数秒後…何とかおさまり安堵するも
術中に何度か起き、
その度に不安になった。

左胸から右足の付け根まで広がる
ワイヤーがうごめく感覚。
焼灼する前にチューブとワイヤーを
交換する事になったのだが
これが本当に痛かった。

「一番太い管を入れてますからね」
と看護師さん。

痛みに耐えながら
「看護師さん、その情報いらないですから」
思わず口に出た(笑)
いや、笑えない激痛が走る。

焼灼は前回同様、
胸がパンパンに腫れ上がる感覚に
襲われる。

どうやら前回焼灼した部位の
治癒再発と言う形ではないらしい。
新たな部分を焼いてもらったようだ。

数回の焼灼の痛みを我慢し
期外収縮が起きないか
焼灼後20分放置。

その待ち時間が長く感じる。
眠気を誘発する薬剤投与で睡魔とも戦う。
寝てしまっては部分麻酔で
耐えて来た意味が無くなる。
前回と異なり術中に余裕が無かったと
その時に振り返った。

チューブとワイヤーを抜く。
これも痛い。
ワイヤーを抜く時の網目が分かる
ズルズルという振動が伝わってくる。

グルグルに体を固定した状態で
ストレッチャーで処置室を後にする。

仰向けで天井を見上げる。
家族の顔を見て安堵する。
終わったんだと…。

前回の様に涙は出なかった。
でももう…手術は受けたくない。

「痛み」は少しずつ引いている。

連休明け、迫り来るストレスに
どう対処すべきか…また悩むのか…。
再手術は本当にごめんだ。

いじょ。



『Simply』Life.

趣味を中心に何気ない日々の事を。

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